検査室
臨床検査室では、国家資格を持った臨床検査技師が、患者様に対し多方面から医学的な検査を行なっております。検査から得られた情報は、病気の発見や経過の観察、治療方針や投薬にも反映され、基礎データとして利用されます。検査データを正確に報告するため、毎年3種以上の団体の精度管理調査を受検しており、良好な評価を受けています。
臨床検査室では、国家資格を持った臨床検査技師が、患者様に対し多方面から医学的な検査を行なっております。検査から得られた情報は、病気の発見や経過の観察、治療方針や投薬にも反映され、基礎データとして利用されます。検査データを正確に報告するため、毎年3種以上の団体の精度管理調査を受検しており、良好な評価を受けています。
病理検査は病理組織診検査・細胞診検査・術中迅速組織診断・病理解剖を行なっています。
病理組織検査は、内視鏡生検や手術材料などから採取された病変組織の病理学的診断を行なっています。診断は病理医が行ないます。良性や悪性等が診断され、臨床医に報告されます。更に詳細な検索を行う場合には、免疫染色や遺伝子検査等の標本作製も行なっています。
細胞診検査は、子宮や喀痰、尿、体腔液などの検査材料から細胞診標本を作製し、顕微鏡で細胞の観察を行ない診断します。細胞診検査は臨床検査技師(細胞検査士)がはじめに診断し、悪性や疑いがある場合には病理医が最終診断を行います。
術中迅速組織診断は、手術中に組織の一部を切り取り病理診断を行います。通常なら1~2日以上かかる病理診断ですが、凍結することにより短時間で標本を作製し、診断を行うことができます。
病理解剖は、亡くなった方のご遺族の承諾を得て死因の究明や診断、治療効果の検討のために病理解剖は行われます。臨床検査技師は病理解剖の介助業務を行っています。
細菌検査はあらゆる検査材料から顕微鏡的検査・培養検査などを用いて感染症の原因微生物を特定し、診断・治療のため適切な抗菌薬情報を提供しています。細菌・真菌検査に加え抗酸菌遺伝子増幅検査を実施しています。また、院内の感染症に関する情報をいち早く把握し、感染管理室を連携とり院内感染防止に積極的に取り組んでいます。
生化学検査は患者様から採血した体液(血液、尿、穿刺液など)に含まれる成分を、全自動分析装置を用いて化学的に分析測定しています。様々な検査項目を組み合わせることで、病気の診断や治療効果の確認、病状の経過観察などに利用されています。迅速に正確なデータを報告できるように、精度管理やメンテナンスなどの業務を行い検査結果の品質を保証する事に努めています。
血液検査では血液の成分(白血球や赤血球など)や、血液の働きに関する検査(凝固検査)を行っています。採血後の検体を機械にかけ、白血球数・赤血球数・血小板数・ヘモグロビン濃度などの測定をしています。異常がみられた検体に関しては血液をガラス板に薄く塗って染めた後、顕微鏡で細胞を確認・報告しています。凝固検査に関しては、採血後の検体を遠心分離し、上澄みを使用して検査を行っています。血液は、ヒトの体の外に出ると同時に固まり始めます。この検査で、その作用が正常に働いているかどうかを確認しています。生化学検査とともに病気の発見や、治療の経過・評価を確認しています。
免疫とは人間の体が外部からの細菌やウィルスなど(抗原)の侵入に対し、体を守ろうとする抗体という物質を作り、異物を排除する働きをいいます。抗原と抗体は鍵と鍵穴の関係のように、ある種の抗原は対応する抗体とのみ反応します。この反応を利用して行うのが免疫血清検査です。肝炎ウィルスや梅毒などの感染症検査、細胞が癌化すると血中に現れる蛋白質である腫瘍マーカー、甲状腺機能検査、心筋マーカー、薬剤血中濃度などの検査を実施しています。
一般検査では尿、便、脳脊髄液、胸水、腹水、関節液、精液など幅広く検査しています。その中でも尿を主に検査しています。尿中の糖や蛋白や潜血などを調べたり、尿中の細胞や細菌、結晶などを顕微鏡で観察したりすることによって、腎疾患や糖尿病、泌尿器疾患の診断に役立っています。便は主に消化管からの出血を調べ大腸がんの早期発見に有用です。その他、髄膜炎、胸水や腹水が貯留する原因、関節炎、不妊症などの診断に役立ちます。
輸血は、貧血や大量出血、手術時の出血、血液凝固異常などの際に赤血球や血小板、また凝固因子などを補充する目的で行います。当院ではより安全で適正な輸血療法を行えるよう、血液型検査、不規則性抗体検査、交差適合試験などの輸血関連検査を24時間体制で正確かつ迅速に実施しています。また血液製剤の保管管理、輸血副作用情報の管理なども行い適正使用に努めています。
生理検査室では患者さまの身体に直接接し、様々な臓器の機能や形状を精密機器を用いて測定します。心電図・ホルター心電図・血圧脈波検査などの循環器検査、肺活量・呼気NOなどの呼吸器検査、心臓・腹部・血管系などの超音波検査、脳波・神経伝導速度などの神経生理検査、聴力検査、睡眠時無呼吸検査、ふらつきを調べる重心動揺検査など多岐に渡る項目があります。常に技師同士が協力し技術の向上を目指し、患者さまの負担軽減と安心できる環境作りに努めています。また、地域連携センターを通して脳波・神経伝導速度などの神経生理検査、超音波検査等の受託検査も行っています。
細胞検査士 | 3名 |
---|---|
認定病理検査技師 | 1名 |
認定心電検査技師 | 1名 |
超音波検査士(消化器) | 1名 |
超音波検査士(循環器) | 1名 |
特定化学物質等作業主任 | 4名 |
有機溶剤作業主任 | 4名 |
二級臨床検査技士(病理) | 3名 |
2種甲類臨床病理検査士(循環生理学) | 1名 |
二級臨床検査士(微生物) | 1名 |
NST専門療法士 | 1名 |
日本糖尿病療養指導士 | 2名 |
CPAP療法士 | 1名 |
POCTコーディネーター | 1名 |
医療安全管理者 | 3名 |
認定医療メディエーターB | 2名 |
当院は地域唯一の急性期病院であり、「おもいやり」を基本理念として地域に根付いた医療を提供しています。また、救急搬送をことわらずに受け入れることを基本方針の一つとしています。
臨床検査室ではルーチン業務のほかに24時間検査結果を提供できるよう、当直業務があります。早く正確に検査結果を出すためには迅速な対応が必要なため、とてもやりがいを感じています。
北陸新幹線も開業し、加賀温泉駅前に設立された当院は非常に通いやすく、これからの発展が望める地域に位置しています。福利厚生なども充実しており、産休・育休取得後に復帰して活躍しているスタッフもいます。また、病児・病後児保育室「かもっ子」が院内に開設されています。子供たちの保育や看護を行っており、保育園や小学校に行けない児童を預かってくれます。安心して仕事することが出来るのでパパ・ママにとっても働きやすい環境だと思っています。
私は腹部超音波検査を主として心電図や呼吸機能検査などの生理検査を担当しています。当院に勤務して3年目ですが、経験豊富な検査技師の先輩方が、質問や相談に親身になって答えてくださるので、安心して業務に取り組むことができています。委員会や日々の業務で他職種の医療スタッフとの関わりが多くなり、学び多くやりがいのある日々を送っています。ぜひ一緒に当院で働きましょう!
2021年 北陸大学卒業