病院事業管理者・病院長あいさつ Greeting
加賀市医療センターは、加賀市病院事業改革プランに則り、「加賀市民病院」と「山中温泉医療センター」とが統合され、平成28年4月に新しく開院しました。
基本理念として、“「おもいやり」ー私たちは、市民とともに、市民中心の医療を提供し、市民の健康を守りますー”を掲げ、「信頼される最適な医療の提供します」、「救急搬送はことわらず受け入れます」、「将来を担う優れた医療人を育成します」、「地域に根付いた医療を実践します」を基本方針としています。加賀市の中核基幹病院として、市民の皆様に安心・安全な質の高い医療サービスの提供はもちろんのこと、地域医療構想を踏まえた当センターの役割を担い、経営効率化をさらに推進することを目標としています。
加賀市医療センターは、国が推進する医療DX(デジタル・トランスフォーメーション)構想や、加賀市が「デジタル田園健康特区」として指定された「医療版情報銀行」の構築に向けたプロジェクトの一環として、PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)アプリや顔認証システムなどの新しい取り組みを開始しています。これにより、一層効率的で質の高い医療サービスの提供が可能になります。
新型コロナウィルス感染症のパンデミックや能登半島大震災という未曾有の危機的事態を経験し、自治体病院の持つ役割の重要性を改めて痛感しています。 地域の少子高齢化による就労可能人口の減少に加えて、医療界の課題である医師不足・偏在、医師の働き方改革、地域医療構想など、多岐にわたる困難が山積していますが、加賀市医療センターが持つ機能を最大限に活用して地域医療機関との連携を強化し、持続可能な地域医療体制の確保・維持に努めてまいります。地域の皆様には今後ともご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
加賀市医療センターが設立されはや8年、「おもいやり」を病院是に掲げ、日々の医療を行ってきました。この間、新型コロナウイルス感染症や能登半島地震の危機対応がありました。どのような事態に対しても、この地域の医療を支えるのは我々と、職員はプライドを持って対処してまいりました。 新病院が設立されてから以後、我々が重視してきた3つの重点施策(救急・地域連携・教育)について触れたいと思います。これらは今後とも我々の目指す理想です。
第一に救急医療についてです。当院は、加賀市内で発生する救急車搬送の8割以上を受け入れています。応需率(依頼があってからの受診応諾)は95%以上、年間3200台超は県内3番目の実績です(令和5年度)。大都市ではなかなか搬送先の病院が決まらず困ったということを見聞きしますが、観光資源が豊富で、なおかつ分散地域といわれる当地にとって、昼間夜間を問わず、どのような救急患者でも受け入れているということの重要性を是非ともご理解いただきたいと思います。なかなか実感されにくいかもしれませんが、「この病院があってよかった。」という見えない安心感を提供してきたものと自負しております。
次いで、地域医療構想に基づいた医療の役割の明確化です。少子高齢化が進む現代日本にとって、効率的な医療資源を活用する取り組みが進んでいます。国が定めた地域医療構想もその一つです。当院は令和5年に紹介受診重点医療機関に指定されました。これは質の高い医療を地域の医療機関とともに提供するための枠組みです。我々加賀市医療センターと地域のクリニックが協働で患者さんを医療で見守ります。そして、介護情報も加味し、きめ細やかに人を支える仕組みを加賀市のデジタル田園健康特区の取り組みと共に構築して参ります。
最後に次世代の医療者の育成についてです。来院され驚くことの一つに若い医療者(医師、看護師、薬剤師、リハビリ技師など)が多数研修にきていることがあります。時に患者さんから、「見習いに診てもらうのはなんだか嫌」と、医学生、看護学生の相手はいたしませんとアンケートに答えられている方がおられます。しかし、病院の実力とは若い医療者がその評判を聞いて集まり、指導者の直近で学ぶことで初めて評価されるものと信じています。職員は常に最新の医療知識と技術を習得し、これを研修医や看護師、その他医療従事者たちに伝えることで、最高水準のケアを提供できるよう支援しております。もちろん、皆様には安心して治療を受けていただけるよう、スタッフ一同努めていきます。教育病院としての使命を重んじ、次世代の医療従事者の育成に貢献することを誇りに思っております。
昨年より、健康講座や健康診断など、地域住民の方々の健康を維持・増進できるような取り組みを積極的に推進してきました。地域住民の方々とのコミュニケーションを深め、健康増進活動のリーダーとなるような組織にしていきたいと思います。地域の皆様とともに、より良い医療を追求してまいりますので、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
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