病院事業管理者・病院長あいさつ

病院事業管理者ごあいさつ

加賀市病院事業管理者 清水 康一
加賀市病院事業管理者
清水 康一

 令和2年4月1日より病院事業管理者に就任いたしました。

 加賀市病院事業改革プランに沿って、「加賀市民病院」と「山中温泉医療センター」とが統合され誕生した加賀市医療センターは開院5年目を迎えました。加賀市の中核病院として、市民の皆さんに安心・安全な質の高い医療サービスを提供することはもちろんのこと、新公立病院改革ガイドラインに沿った地域医療構想を踏まえた当センターの役割を担い、さらなる経営効率化の推進を目標に、全力でその職責を果たす所存です。

 加賀市医療センターでは基本理念として、“「おもいやり」 ― 私たちは、市民とともに、市民中心の医療を提供し、市民の健康を守ります ― ” を掲げ、「信頼される最適な医療の提供」、「救急搬送はことわらず受け入れる体制」、「将来を担う優れた医療人の育成」、「地域に根付いた医療の実践」を基本方針としています。

 センターの概要は、病床数300床(一般病棟214床(内ハイケアユニット10床)、地域包括ケア病棟41床、回復期リハビリテーション病棟45床)、診療科は25診療科、常勤医師数は初期臨床研修医5名を含めて50名です(令和2年4月1日)。病棟は、患者さんを見守りやすいダブル十字型の形状を採用し、HCU(ハイケアユニット)を除く290床のほとんどがトイレ、シャワー付きの個室で、全て同一規格です。病室ごとに室温調節ができ、患者さんのプライバシーや療養環境に配慮しています。差額室料は徴収しておらず、経済的負担もありません。

 加賀市で唯一の急性期病院として、地域包括ケア体制の中心的役割を担っています。地域の皆さんが安心できる救急医療体制を提供するために、関連大学病院からの支援を受けて内科系、外科系医師各1名による2名当直体制を実践しています。年間の救急搬送受け入れ件数は約2,800件、ウォークイン(自力で救急外来を受診)患者数は約9,000人です。また、加賀市で唯一のお産ができる施設として、妊婦さんの負担を軽減するため陣痛(Labor)から、分娩(Delivery)、産後の回復(Recovery)までを同じ部屋で過ごすことができるLDR室2室を備えています。平成30年度の分娩件数は204件でした。人材育成においては、開院当初から積極的に医学生の研修を受け入れており、令和元年度からは基幹型臨床研修病院として研修医を受け入れています。令和2年4月時点で5名の初期臨床研修医が在籍し、将来を担う人材育成に努めています。地域医療の面では、地域連携センター「つむぎ」を設置し、入退院支援や紹介・予約等の地域連携業務に加えて、市の地域包括支援サブセンターを併設して在宅復帰支援など退院後の療養・生活支援にも努めています。

 団塊の世代が75歳以上になる2025年に向けての医療体制を構築するために、国は「地域医療構想」を進めています。少子高齢化が進展し、医療需要が変化する中、当センターが持つ機能を十分に活用し、地域の医療機関との連携を強化し、在宅医療の支援に努めていきたいと考えています。住民の皆さんが、住み慣れた地域で安心して暮らせる、医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保された社会の構築に、少しでも貢献することが加賀市医療センターの使命だと考えています。地域の皆様には今後ともご理解とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


病院長ごあいさつ

加賀市医療センター 病院長 北井 隆平
加賀市医療センター 病院長
北井 隆平

 令和4年4月より病院長を拝命した北井隆平と申します。平成28年4月に統合された加賀市医療センターは新理念のもと、二つの病院がそれぞれの良いところを取捨選択しながら、医療を提供して参りました。初代院長小橋先生、病院事業管理者の喜多先生が組織に魂を入れ、南加賀に暮らす人々の健康と生活を守る砦として市民の信頼に答えてきました。

 さて、新型コロナウイルスは社会のありようを変え、ウクライナの戦争は安穏な生活が一瞬で破壊されるという既成概念の大転換期にあります。どのような時代であっても人は生まれ、老い、病気に罹患し、そして生のついえるときが来ます。人の生活は地域の人々が支えあって成り立っています。加賀市は分散型地域と言われますが、それだけ郷土愛が強い地域とも言えます。当院の理念「おもいやり」を全職員が強く心にとどめ、受診される方やご家族にはやさしく、人生の伴走ができる医療機関を運営していく所存です。

 次世代の医療職を育てることも当院の理念です。医学生、研修医や看護学生、薬学部生、リハビリや放射線技師の教育を続けていきます。研修医が当院を選択しているということは、大学と同等の教育ができうる、すなわちそれを指導できる医師が在職しているということです。大きな病院まで行かなくても同じ検査、診断ができていることの証左です。当院で働く医師の益々のレベルアップを図ります。看護師、技師のステップアップも応援します。

 加賀市は全国で3か所の国家戦略特区(デジタル田園健康特区(仮称))の採択を受ける見込みです。当院はその事業を担う組織として、新たな技術や医療提供体制の開発を行って参ります。

 私は院長として、皆さまに最適最善の医療を提供し、さらに未来の医療をお見せする、当然のことながら安全、安心な医療を第一義に精一杯努力していく所存です。

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