Study Meeting
病歴を特に重視した診断推論や画像読影(腹部を中心)などを研修医と共有します。
第11回 | 2021年3月3日(水)17:30~ 研修医・非専門医・医療スタッフのための『栄養の補充で改善を認めた銅欠乏性貧血の一例』 担当研修医:川島先生 専門医:内科 水冨先生 |
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加賀市医療センター 第11回研修医症例検討会を開催しました。
新型コロナウイルス感染対策として、適切な距離を保ち、マスクを着用するなど対策を行った上で開催しました。
今回は、研修医1年目 川島 隼人 医師が『研修医・非専門医・医療スタッフのための「栄養の補充で改善を認めた銅欠乏性貧血の一例』という演題で発表しました。今回も複数診療科医師に加えて、看護師、栄養士、その他技術系スタッフ、事務職などの多職種に渡る計31名のスタッフが参加されました。司会進行として内科 水冨 一秋 医師に、栄養室からは鴻戸 千夏 管理栄養士に来ていただきました。
「非専門領域における達成目標は学生、研修医、指導医全て同じ」というコンセプトのもと、参加者全員が学ぶことができました。冒頭に述べましたが、院長や多職種のスタッフが参加し“続ける”研修医カンファレンスが行われている教育病院は稀有であると思います。
まず、川島医師が銅欠乏性貧血の一例について発表しました。誤嚥性肺炎で入院した胃瘻栄養の患者さんの貧血に対して検査結果をもとに銅欠乏による貧血を疑い、栄養室と相談し、銅を多く含む食品であるココアを投与することで貧血が改善したことを報告しました。
微量元素について考案し、長期的に経腸栄養を行っている患者さんでは栄養剤に微量元素が含まれていたとしても欠乏を起こしている可能性があることを解説しました。
最後に鴻戸管理栄養士に向けて、微量元素と食品についてと、欠乏した栄養素によっては食事内容の工夫で改善が見込める場合があるかという質問をして発表を終了しました。
川島医師からの質問を受けて、鴻戸管理栄養士が「微量元素と食事」という演題で発表を行いました。今回の症例に対して実際に投与したココアについて説明した他、今回の演題のメインである銅が多く含まれている食品やその他の微量元素が含まれている食品、望ましい摂取量などについて説明を行いました。
質疑応答では、普段なかなか接することの少ない管理栄養士も参加していたためか参加された医師からもたくさんの質問があがり、活発な議論が交わされました。
参加いただいた皆様ありがとうございました。今後ともよろしくお願い申し上げます。