研修医の感想・経験症例など

研修医の感想

加賀市医療センターでの研修生活

北川 泰地

(金沢大学附属病院 平成29年度初期研修医1年目)
北川 泰地

全室個室!できたばかりの病院!ということに最初は惹かれ、加賀市医療センターに金沢大学の研修プログラムの一環として9ヶ月研修させていただきました。大学とのたすき掛けのため科は内科、麻酔科、外科、小児科、救急と少ないですが、最初の理由はどうあれ各科で充実した研修ができたのではないかと思っています。感想も含め紹介させていただきます。

まず内科ですが、当院では消化器や循環器などの個別の科としてではなく、内科として研修させていただきました。そのため、片や循環器、片や膠原病と日々の情報量は多岐にわたりましたが、患者様に対し常に広く疾患を考えることができ勉強になりました。加えて地域医療であるからこそ患者それぞれの社会的背景も踏まえて検査、治療について選択することの大切さも実感できたことは大きいように思います。最初の研修でありこちらでエコー、採血についてみっちり練習する機会があったこともよかったかなと思っています。

次に麻酔科では毎日何人も気管挿管や麻酔の管理もさせていただきました。同時並行で進められる手術にはじめのうちはなかなか全体の手順も覚えきれず、あたふたしましたが、指導医の指導のもと、はっきりとできることが増えていく実感を持てました。あと、ほかの病院に比べ硬膜外麻酔の機会が多いので麻酔科に興味のある方にはオススメかもしれません。

外科では縫合の仕方を徹底的に指導していただけたのが良かったです。あまり器用ではないので結び目が緩むことが多々あったのですが、おかげさまで傷の縫合については少し自信が持てました。また、1ヶ月だけの研修では切除等のこれぞ外科というとこまではできませんでしたが、周術期管理としての補液や栄養管理について勉強することができたことは大きかったように思います。このことは食事が進まない入院患者の対応に活かすことができました。

小児科では小児の採血、点滴確保も何度もさせていただきました。大人とは全くやり方が違うので、いい経験になりました。たまたま画像症例も多く、珍しい症例に触れることも多かったように思います。そういったこともあり、指導医のもと論文に触れる機会も増え、検索の抵抗感も薄れました。加えてスライド作成についても学ぶ機会があり、このこともよかったかなと思います。

最後に救急ですが、ここでは検査から治療、なんなら入院から退院までを一人ですることができます。気持ちとしては各科で学んだことのテストを日々しているような気分でした。検査するのか明日にしてもよいのか患者さんの様子と相談しながらその都度判断し、これまた外来とは違う考え方が必要で大変でした。指導医と症例について相談、反省することもできましたが、つきっきりでいるわけではないので治療の選択の際にはそれまでなんとなくで流してしまっていたことにも頭がまわり、ものすごいプレッシャーを感じました。入退院のICも一人でやりましたし、そんな環境だったので日々自分が成長しているように感じることができました。

研修できていない科もたくさんありますが、どの科でもたくさんのことを学べると思います。また、コメディカルの方から教わることもたくさんありましたし、入院患者さんの状態管理について何度も助けられました。各職種の方と意見を交わすことができる環境も整っていますし、とても仕事のしやすい環境だとも思います。

私生活に関しては疲れがたまれば近くに温泉はやまほどありますし、娯楽は少ないかもしれませんが、駅は目の前なので休みには大阪などふらっと遊びにいくことだって簡単です。おいしい飲食店も多いですし、地酒もおいしいです。

私は公私ともに充実した研修医生活を送れたと思います。見学だけでもいろんなことが学べると思います。すこしでも興味があれば一度見学だけでも来てみてください。

加賀市医療センターでの研修を終えて

川﨑 樹里

自治医科大学附属病院 平成29年度初期研修医(2年目)
川﨑 樹里

僕が地域研修先として加賀市医療センターを選ばせていただいたのは、多くの症例を経験できると聞いていたことと、温泉に恵まれた地域だったためです。

仕事内容としては総合診療科・救急科として一カ月救急搬送及びwalk-in対応、入院症例に関してはそのまま主治医として病棟管理を行わせていただきました。救急搬送される患者さんは大学とは異なり比較的軽症な例が多かったですが、とにかく症例数が多いことと、中には緊急性の高い症例も含まれていたこともあり、重症度を判断し、それに応じた対応の必要性を肌で感じました。診療の進め方としては基本的には自分で問診・診察を行った後、必要に応じた検査・治療まで決めさせていただきましたが、困った時にはいつでも相談に乗って下さり、また、こちらから相談しなかった場合も実はこっそり診療内容をチェックしていただいていたりと、温かみのある上級医の先生方のもと、のびのびと働くことができたと思います。この一カ月で経験してうまくいったこと、うまくいかなかったことをそれぞれ胸に刻んで今後の診療につなげていきたいと考えています。

勤務中は多忙な加賀市医療センターですが、周囲には温泉が多く、仕事が終わった平日の夜や週末には湯船に浸かって体を休めることが出来ました。金沢へのアクセスも良好で、金沢の観光も大きな思い出となりました。また、食べ物やお酒も素晴らしく、1カ月で4kgも太ってしまったことが何よりの証拠だと思います。

最後になりますが、総合診療科の先生方を始め、各診療科の先生方及びスタッフの方々には大変お世話になりました。本当にありがとうございました。

経験した症例内訳

9ヶ月間のたすきがけ研修(初期研修医1年目)

3ヶ月の内科研修
  • 採血、点滴、静脈注射、皮下筋肉注射などの手技を習得
  • 腹部エコー・体表エコー・心エコーの習得
  • 動脈穿刺・骨髄穿刺・胸水穿刺・髄液穿刺などの手技を経験
  • 初診外来での診断・検査計画
  • 入院患者の受け持ち、治療計画、家族への説明、退院支援などを行った。

1ヶ月の麻酔科研修
  • 気管挿管手技の習得
  • 全身麻酔管理を経験

3ヶ月の救急科研修
3ヶ月間の救急科研修における経験症例数

計208症例うち救急搬送98症例

  • CPA 4例
  • 疾病153例、外傷51例
  • 入院が必要となった症例59例
  • 転院が必要となった症例4例
主な経験症例

失神、肺炎、消化管出血、胆道感染症、心筋梗塞・心不全、脳血管障害、外傷・骨折など

  • 上記症例を自らが主体となり経験した。
  • 重症から軽症疾患までの対応を経験した。

1ヶ月の外科研修
  • 指導医と共に入院患者を担当した。
  • 手術助手を経験した。
  • 腹腔鏡手技を経験した。
  • 糸結びを習得した。

1ヶ月の小児科研修
  • 指導医と共に外来診療を行った。
  • 入院患者の主治医チームの1人として診療にあたった。
  • 採血や点滴などの処置を習得した。

1ヶ月間の地域医療研修(初期研修医2年目)

1ヶ月間の研修で経験したおおよその症例

症例  60-80例
救急搬送患者30-50症例、ウォークイン患者20-30症例

   
  • CPA          1-3症例
  • 入院が必要な症例    20-30症例
  • 入院後受け持ちした患者  10例前後
  • 主な疾患
      ①脳血管障害
      ②骨折・脱臼
      ③急性心筋梗塞・心不全・不整脈
      ④肺炎・尿路感染症
      ⑤消化管出血
      ⑥めまい・失神
      ⑦電解質異常
  • 稀な疾患
      レジオネラ肺炎
      胸水(yellow nail syndrome疑い)
      肺塞栓症

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