平成29年度 加賀市医療センター 病院指標

一番多かったのは、狭心症、慢性虚血性心疾患で経皮的冠動脈形成術等を行った患者さんです。循環器内科の常勤医が増員となったことでより多くの患者さんの受け入れが可能となったためと思われます。
二番目に多かったのは、同じく狭心症、慢性虚血性心疾患で、心臓カテーテル検査を行った患者さんです。これも循環器内科医師の増員が要因と思われます。
同じく二番目に多かったのは、主として心不全の治療を行った患者さんで、手術や心臓カテーテル検査などは行わず副傷病もない分類です。平均年齢は83.13歳と高く、平均在院日数は全国より9日程長くなっています。これは心不全の他に疾患があり、入院中にこれらの疾患の治療も行うためだと思われます。
四番目に多かったのは、主に誤嚥性肺炎の治療を行った患者さんです。特に高齢の方は、脳梗塞などの後遺症や加齢による嚥下能力の衰えのため、食べ物や唾液などが気管内に入り込み呼吸症状や発熱を起こすことがあります。
五番目に多かったのは、主に腎臓から尿道まで、尿路の感染症の治療を行った患者さんです。特に高齢の方は尿路感染症を起こしやすい傾向にあります。

一番多かったのは、呼吸器感染症で入院した患者さんです。39件中31件は8月～11月の入院であり、うち、27件がRSウイルス細気管支炎による入院でした。感染症流行による季節性があることがうかがえます。
二番目に多かったのは、妊娠期間短縮、低出生体重に関連する障害の患者さんです。新生児黄疸や新生児一過性頻呼吸などが含まれます。
三番目に多かったのは、喘息で入院した患者さんです。
四番目に多かったのは、熱性けいれんの患者さんで、ほとんどが救急搬送されます。
※五番目の分類は、掲載基準である対象年間患者数が10件に満たないので、省略します。

一番多かったのは、腸閉塞に対して手術は行わず、点滴等の保存的加療を行った分類です。腹痛や嘔吐などにより救急センターを受診し、そのまま入院となるケースが多いです。
二番目に多かったのは、胆のう炎で入院し、腹腔鏡による手術で胆のうを摘出した分類です。胆のう炎の原因は、ほとんどは胆石によるものです。
三番目に多かったのは、虫垂炎で虫垂切除の手術を行い、虫垂周囲膿瘍の合併症がなかった分類です。25件全て腹腔鏡下手術です。
四番目に多かったのは、結腸の悪性腫瘍に対し腹腔鏡による手術で結腸を摘出した分類です。
五番目に多かったのは、胆石で入院し、腹腔鏡による手術で胆のうを摘出した分類です。

当院の平均在院日数が全国と比較し長いのは、急性期だけではなく、リハビリを行う回復期リハビリテーション病棟などの在院日数が含まれているためです。
一番多かったのは、股関節大腿近位骨折で高齢者の転倒によるものが多く、平均年齢は83.53歳となっています。手術は、骨折観血的手術や人工骨頭挿入術を行い、術後早期に回復期リハビリテーション病棟でのリハビリを開始し、寝たきり防止に努めています。
二番目に多かったのは、胸椎と腰椎以下の骨折損傷に対し、手術は行わずにコルセット等で固定する保存的加療を行った場合の分類です。骨粗鬆症などの患者さんが転倒など外部からの衝撃で胸椎や腰椎の椎体と呼ばれる部分がつぶれてしまう圧迫骨折のケースがほとんどです。この分類も高齢者の割合が多く、平均年齢は81.97歳となっています。
三番目に多かったのは、前腕（肘から手首まで）の骨折で、手術を行った場合の分類です。上記2件とは異なり、やや若年層にも発生し、平均年齢も58.56歳と低めになっています。
四番目に多かったのは、骨盤損傷で手術を行わずに保存的加療を行った場合の分類です。高齢者の恥骨、坐骨骨折がほとんどです。
五番目に多かったのは、その他の筋骨格係・結合組織の疾患で、手術を行わずに保存的加療を行った場合の分類です。急性腰痛症がほとんどです。

当院の平均在院日数が全国と比較し長いのは、急性期だけではなく、リハビリを行う回復期リハビリテーション病棟などの在院日数が含まれているためです。
一番多かったのは、脳梗塞発症後3日以内に入院になった患者さんで、入院時に意識が清明で（JCS（意識障害の深度）が10未満）、入院中エダラボン（脳保護剤）を使用した場合の分類です。手術は実施せず、薬剤投与を中心とした加療を行っています。
二番目に多かったのは、外傷などによる頭蓋・頭蓋内損傷で、手術を行わずに薬剤投与を中心とした加療を行った分類です。
三番目に多かったのは、外傷などによる頭蓋・頭蓋内損傷で、開頭手術以外の手術を行った場合の分類です。入院中実施した手術は、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術が14件、創傷処理が8件、その他手術が2件でした。
四番目に多かったのは、外傷が原因でない硬膜下血腫以外の頭蓋内血腫の分類です。血腫の原因は脳血管障害による脳出血です。手術を実施せずに薬剤投与を中心とした加療を行っています。
※五番目の分類は、掲載基準である対象年間患者数が10件に満たないので、省略します。

一番多かったのは、流産の分類です。稽留流産が14件、自然流産が9件で、流産手術後、当日もしくは翌日の退院となります。
二番目に多かったのは、早産、切迫早産の分類です。NSTを装着し、子宮収縮を抑制する点滴で治療を行っています。
三番目に多かったのは、子宮の良性腫瘍で子宮全摘術を行った分類です。入院翌日に手術を行い入院期間は10日前後となっています。
四番目に多かったのは、卵巣の良性腫瘍や茎捻転で子宮附属器腫瘍摘出術を行った分類です。
※五番目の分類は、掲載基準である対象年間患者数が10件に満たないので、省略します。

一番多かったのは、前庭機能障害（めまい）の分類です。入院期間中は、点滴を中心に加療を行っています。
二番目に多かったのは、扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎で手術の実施がない分類です。入院期間中は、抗生剤投与を中心に加療を行っています。
三番目に多かったのは、滲出性中耳炎の分類です。対象患者全員が15歳以下の未成年で、3日間の在院期間中2日目に全身麻酔下で鼓膜チューブ挿入を実施しています。
※四番目以降の分類は、掲載基準である対象年間患者数が10件に満たないので、省略します。

一番多かったのは、主に腎臓から尿道まで、尿路の感染症の治療を行った分類です。内科でもこの分類が5位となっています。
二番目に多かったのは、膀胱悪性腫瘍（膀胱がん）の患者さんに、内視鏡の先についたレーザーメスで患部の切除を行った分類です。膀胱内への抗癌剤注入も行っています。
三番目に多かったのは、急性前立腺炎や急性精巣上体炎など男性生殖器の細菌感染に対して、抗生剤投与などを行った分類です。
四番目に多かったのは、尿管結石、腎結石の患者さんに内視鏡下で結石除去を行った分類です。
五番目に多かったのは、前立腺肥大症の患者さんに、内視鏡の先についたレーザーメスで肥大した前立腺の切除を行った分類です。

一番多かったのは、カテーテル（管）を手の動脈などから挿入し、動脈内に沿って心臓の冠動脈の狭窄部分に到達させ、ステントと呼ばれるパイプのようなものを留置する手術です。
二番目に多かったのは、経皮的シャント拡張術・血栓除去術です。人工透析を受けている患者さんの狭くなったシャント部分を拡張させる手術です。
三番目に多かったのは、胃や大腸などの消化管の出血に対して、内視鏡を使って止血をする手術です。出血部分を特殊なクリップで挟んだり、高周波で焼灼する方法があります。
四番目に多かったのは、内視鏡を使って、胆道の狭窄部分にパイプのようなステントを留置する手術です。
五番目に多かったのは、閉塞性動脈疾患などで細くなった血管を拡張させる手術です。

一番多かったのは、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。胆石性胆のう炎などに対し腹腔鏡を使って胆嚢を摘出する手術です。
二番目に多かったのは、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術です。鼠径ヘルニアの患者に対し、腹腔鏡を使ってヘルニアの修復を行う手術です。
三番目に多かったのは、腹腔鏡下虫垂切除術です。虫垂炎の患者に対して、腹腔鏡を使って虫垂を摘出する手術です。
四番目に多かったのは、腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術と鼠径ヘルニア手術です。腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術とは腹腔鏡を使って結腸の悪性腫瘍を摘出する手術で、鼠径ヘルニア手術とは皮膚を切開し、人工補強剤などを使用して治療する手術です。

一番多かったのは、骨折観血的手術（肩甲骨、上腕、大腿）です。このうち79件が大腿骨で、高齢者の転倒によるものがほとんどです。
二番目に多かったのは、骨折観血的手術（前腕、下腿、舟状骨）です。このうち49件が前腕骨です。
三番目に多かったのは、人工骨頭挿入術（肩、股）です。このうち38件が股関節であり、高齢者がほとんどです。
四番目に多かったのは、骨折観血的手術（鎖骨、膝蓋骨、手、足、指（手足）、その他）です。このうち11件が下腿、2件が鎖骨です。
五番目に多かったのは、関節内骨折観血的手術（胸鎖、手、足）です。このうち9件が下腿です。

一番多かったのは、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。頭皮の一部を切開し、頭蓋骨に穴をあけ、カテーテルで血腫を吸引除去、洗浄する手術です。
二番目に多かったのは、脳動脈瘤頸部クリッピング（１箇所）です。開頭し、出血している脳動脈瘤の頚部を特別なクリップで挟み止血する手術です。
三番目に多かったのは、胃瘻造設術です。嚥下困難や意識障害を中心とした神経症状により経口摂取ができなった場合に、胃に直接つながったチューブを造設し、栄養剤などを注入するために行います。
四番目以降の手術件数は、10件に満たないので省略します。

一番多かったのは、子宮全摘術です。子宮筋腫での子宮全摘術が多いです。
二番目に多かったのは、流産手術（妊娠１１週まで）です。稽留流産で手術することが多いです。
三番目に多かったのは、子宮頸部（腟部）切除術です。若い方の上皮内癌が増えております。
四番目に多かったのは、子宮附属器腫瘍摘出術（両側）（開腹）です。
五番目の手術件数は、10件に満たないので省略します。

一番多かったのは、水晶体再建術（眼内レンズを挿入する場合）（その他）です。主に白内障の患者に対して、眼内レンズの挿入を行う手術です。
二番目に多かったのは、眼瞼下垂症手術（眼瞼挙筋前転法）です。
三番目に多かったのは、緑内障手術（流出路再建術）です。
四番目以降の手術件数は、10件に満たないので省略します。

一番多かったのは、鼓膜（排液、換気）チューブ挿入術です。ほとんどが小児です。
二番目に多かったのは、口蓋扁桃手術（摘出）です。
三番目に多かったのは、内視鏡下鼻・副鼻腔手術３型（選択的（複数洞）副鼻腔手術）です。副鼻腔炎に対する手術です。
四番目以降の手術件数は、10件に満たないので省略します。

一番多かったのは、膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用）です。内視鏡の先についたレーザーメスで膀胱腫瘍の切除を行う手術です。
二番目に多かったのは、経尿道的尿路結石除去術（レーザー）です。内視鏡の先についたレーザーで尿路結石を除去する手術です。
三番目に多かったのは、体外衝撃波腎・尿管結石破砕術です。装置を使い体外衝撃波を体の外から当て、尿管結石を破砕する手術です。開腹や内視鏡を使った手術に比べ患者さんの体に負担がかかりません。
四番目に多かったのは、経尿道的レーザー前立腺切除術（ホルミウムレーザー）と経尿道的尿管ステント留置術です。経尿道的レーザー前立腺切除術（ホルミウムレーザー）とは内視鏡の先についたレーザーメスで肥大した前立腺を切除する手術で、経尿道的尿管ステント留置術とは狭窄した尿管に内視鏡を使ってステントを留置する手術です。